デンタルコラム-Column-

デンタルコラムvol.6「抜けた乳歯はどうする?」

2023.05.17 Wed.

こんにちは!みさきデンタルクリニックです。
デンタルコラム第6回目は「抜けた乳歯はどうする?」についてです。

 
子どもの乳歯は5歳〜6歳ごろに永久歯に生え変わりが始まり、徐々に乳歯が抜けていきます。ですが、その抜けた歯をどうすれば良いのか悩んだことはありませんか?

抜けた乳歯をどうするのかは、実は国によって様々です。
調べてみたところとても面白かったので、今回はその中からいくつかの風習をご紹介いたします!

🌟縁の下や屋根に投げる
 
 
古くから日本では「上の乳歯が抜けたら縁の下に、下の乳歯が抜けたら屋根に投げる」という風習がありました。

 
これは中国・韓国・シンガポールなどのアジア圏でもよくみられる風習で「永久歯がまっすぐ丈夫に生えてくるように」との願いが込められています。

 
この風習は、屋根や縁の下に住んでいるネズミのように丈夫な歯が生えてきてほしいという願いを込めて「ネズミの歯のような歯が生えてきますように」と投げたことが始まりだと言われています。

 
🌟太陽に向かって投げる
 
 
エジプトやリビアなどでは「新しい歯を持ってきて!」と言いながら、太陽に向かって投げるという風習があります。

大きく強い太陽に乳歯を捧げることで「強くて丈夫な永久歯が生えてほしい」という願いが込められています。

🌟畑に埋める
 
ネパールやタジキスタンなどでは、抜けた乳歯を畑に埋める風習があります。

これは、永久歯の成長や子どもの健康への願いだけでなく、畑に乳歯を入れると土壌が豊かになり、農作物の収穫が良くなると信じられているためです。

 
 
ネパールやタジキスタンなどでは、抜けた乳歯を畑に埋める風習があります。

これは、永久歯の成長や子どもの健康への願いだけでなく、畑に乳歯を入れると土壌が豊かになり、農作物の収穫が良くなると信じられているためです。

 
🌟枕の下に置いておく
 
 
アメリカ、カナダやイギリスなどでは「抜けた乳歯を枕の下に置いて寝ると、夜中のうちに妖精が代わりにコインを置いていってくれる」という風習があります。

 
子どもたちは乳歯が抜けると「今夜おうちにトゥースフェアリー(tooth fairy)がくる!」とワクワクしながら抜けた歯を枕の下に入れて寝ます。
朝になると乳歯がコインに代わるというのが一般的ですが、家庭によってはコインではなくプレゼントや手紙を代わりに置くこともあります。

 
また、「妖精はきれいな乳歯しか持っていってくれない」という言い伝えがあり、子どもたちは「ちゃんと妖精がコインと交換してくれますように!」と一生懸命歯磨きをするようになります。

 
もともと、この風習は子どもたちに歯磨きの習慣をつけてもらうために始まったそうです。なんだか、「良い子にしているとサンタさんからプレゼントがもらえるよ!」というクリスマスの風習にも似ていますね。

 
では、コインと交換した乳歯はその後どうなるのでしょうか?

実は、トゥースフェアリーの代理人である親(子供には代理人であることは秘密です)によってこっそりと保管されることが多いようです。

 
他の国でも似たような言い伝えがあり、フランス・スペイン・メキシコなどでは「ネズミ」、エルサルバドルでは「うさぎ」がトゥースフェアリーの代わりに、夜中のうちにコインと交換してくれます。

また、スロベニアでは「キャンディ」と交換してくれるというので、国によって微妙な違いがあるのは面白いですね。

 
🌟水の入ったコップに入れておく
 
 
オーストラリアでもトゥースフェアリーが来て、乳歯とコインを交換してくれます。

しかし、他の国と違うのは乳歯を「枕の下」ではなく「水の入ったコップ」に入れておくというところです。

そのコップの水を飲み干し、抜けた歯を持って行く代わりにコインを置いておくそうです。

 
🌟アクセサリーにする
 
 
チリやコスタリカなどでは、抜けた乳歯に金メッキ加工をし、加工された乳歯をピアス、イヤリングやネックレスなどのアクセサリーにして身につけておきます。

最近では最初の乳歯をお守りのようにいつまでも大切にしておきたいという理由で、日本でも乳歯をアクセサリーにするご家庭もあります。

 
🌟まとめ
 
いかがでしたでしょうか?

今回は子どもの抜けた乳歯について世界各国の風習をご紹介いたしました。

 
日本でも昔の風習だけではなく、抜けた乳歯をアクセサリーに加工したり、専用のケースに保管したり、歯髄細胞バンクに預けたりと今では様々な選択肢があります。

 
ですが、国によって乳歯をどうするのかという違いはありますが、抜けた乳歯は特別なもので、子どもの健やかな成長を願う親の心は世界共通ですね。

 
乳歯が抜けるまではグラグラしたり、気になって触ってしまったりと親子ともにソワソワしますが、乳歯が抜けて永久歯が生えてくると「ずいぶん大きくなったな」と子どもの成長を感じるので、親としては嬉しいイベントの1つです。

 
もしも、お子さんの歯の生え方や歯並びなどで気になる場合は、ぜひお気軽にみさきデンタルクリニックまでご相談ください!