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デンタルコラムvol.12 キシリトールで虫歯予防できるの?

2023.10.01 Sun.

「キシリトール」について言葉は聞いたことあるけど、詳しくはよく知らないという方はかなり多いのではないでしょうか。 ガムなどに入っていて、なんとなく「歯に良いもの」というイメージもありますね?




今回のコラムではキシリトールの秘密に迫っていきたいと思います!

🌟キシリトールとは?


キシリトールとは、樹木や野菜や果実に含まれている天然の甘味料です。 例えば、イチゴや、カリフラワー、ラズベリー、なす、レタス、ほうれん草などにも比較的多くのキシリトールが含まれています。 また、体内でも肝臓で1日に5~15g生産されています。




ガムやタブレットなどに含まれているキシリトールは、白樺や樫などの木から取れる成分を原料にして人工的に作られたものです。 日本では1997年に食品添加物として認可され、その安全性はWHOでも認められています。 アメリカではその安全性から1日にたくさん摂取してもよい食品として扱われています。


🌟キシリトールはなぜ歯に良い?

キシリトールは甘味料の中で唯一、虫歯の発生を防ぐ優れた効果が証明されています。 では、なぜ歯に良いのでしょうか?



(1)虫歯の原因にならない

通常の糖分は、虫歯菌が栄養源にして酸を発生させることで虫歯の原因となってしまいます。
ですが、キシリトールは他の糖分と違って虫歯の栄養源にならず虫歯の原因とはなりません。 キシリトールは甘味が強く、甘味により唾液も出やすくなります。この唾液により酸を中和するため、キシリトールは虫歯の原因にならないのです。

(2)虫歯を防ぐ

キシリトールをガムやタブレットの形で一定期間以上口の中に入れると、虫歯の原因となる歯垢がつきにくくなり、再石灰化を促進します。


そのため、歯を丈夫にする作用が期待されています。 実際に1975年、虫歯予防効果を証明した研究が世界で初めて発表されました。
その後もWHOの研究や日本での研究を含めて多くの研究結果が報告されています。
 

🌟虫歯ケアにガムは有効?


ガムを噛むことで唾液がたくさん出てきます。この唾液は緩衝作用(酸性に傾いた口の中を中性に回復させる機能)があるため、虫歯予防となります。
歯磨きができない時や、食後に口臭が気になる時などに応急的にガムを噛むと良いと言われています。





虫歯予防になるガム

子どもの頃に「ガムをたべると虫歯になる」と言われたことがある方もいるのではないでしょうか? 実は虫歯予防になるガムを選ぶには3つのポイントがあります。

1.キシリトール50%以上配合


キシリトールは甘味料のなかで唯一、虫歯予防の優れた効果が証明されています。
キシリトールを摂取してもプラークや酸が作られずにミュータンス菌を抑制します。

2.糖類0g


糖類が配合されているものは、その糖類が虫歯菌の栄養となり虫歯の原因となる可能性があります。
虫歯予防のガムを選ぶ時は糖類0gのものを選ぶようにしましょう。
 

3.酸性物を含まない


酸性物は含まれているクエン酸や果汁入りのものは歯を溶かす原因にもなるため、歯にとって良いとは言えません。
酸性物が含まれているかもしっかりとチェックしましょう。
 

虫歯にならないガムの噛み方は?

虫歯菌は食後の食べかすなどを餌にして酸を出します。
虫歯菌が動き出すのが食後30分後くらいなので、その前にキシリトールガムを噛んでおくとキシリトールを餌として取り込み、酸を出せなくなります。 また、キシリトールの効果を発揮するためには1日5g以上を摂取することが推奨されています。
1度に2粒、1日に2〜3回を食後、間食後に5〜10分間噛み続けることがおすすめです。 市販のガムにもキシリトールが配合されていますが、歯科医院ではキシリトール100%配合のガムを販売しています。
どのガムが良いのか迷われた場合は一度かかりつけの歯科医院に相談してみてください。
 

🌟まとめ





キシリトールはどの年代でも摂取することができるのですが、ガムやタブレットなどはそれぞれ推奨年齢が記載されていますので、確認してくださいね。 また、キシリトールは摂取し過ぎてしまうとおなかがゆるくなってしまうこともあるため1日5〜10g以内を目安として摂取してください。

ぜひ、毎日の歯磨き、歯科医院での定期検診にキシリトールガムの習慣を加えていただき、お口の健康を守りましょう。

もしお口の健康のことでお悩みのことがありましたら、みさきデンタルクリニックまでお気軽にご相談ください!